『この物語はフィクションです。実際の人物、団体、事件などには一切関係がありません』 この警句を念頭にプレイすれば、余計なストレスは抱え込まないで済みますよ・・・・・・たぶん。
前作をプレイした方はご存知でしょう。幕末恋華シリーズはベストエンドでフツーに死亡エンディングがあります。今作では3人は確認済み。死にネタ嫌いというに方は苦いゲームですのでオススメしません。
私の中では死=悲恋という認識は薄いかな。(もちろんフィクション限定) 時を重ねることで場合によっては醜悪なほど変質してしまう恋より、死によって永遠の恋へと成就できたなら、それもハッピーエンドの一つとして考えるので。(もちろんシチュによりますが) 死亡エンドのときはエンディングにちょっぴし泣いたりしながらプレイするのが幕恋の醍醐味。
前作のヒロインは新撰組隊士でしたが、性格やルックスが全く好みでなく、参加理由にも不満がありました。が、花柳剣士伝のヒロインである倫はルックスはともかく、(ほとんど生かされなかった)複雑な出生や、ドライな性格が楽しめました。突っ込みどころは多かったですが、プレイするのが苦痛ではなかったのは嬉しい。
さて、ゲームは鮮度が大切、ということで、やはり一番手は発売前から注目していたキャラに焦点を絞りました。
舞台は島原の花柳道場。ヒロインの育ての親ともいえる<庵>は遊郭の一角に居を構え、花柳流宗家二代目ながら、経営の傍ら佐幕派・倒幕派構わず情報を売りさばく情報屋の本締めという役どころです。
正直CVは好みの範疇外ですが、幼い主人公を遊郭で身請けし、その後彼女を強い女性へと育成すべく鍛え上げるという光源氏計画に脳内が汚染されてしまったのですね。ネタバレはしませんが、話的には面白く、けれど深くのめりこむほどの熱い萌えは供給できませんでした。明らかに18歳以上年が離れていると思う。年の差恋愛を愛する私としては美味しいカップリングのはずなのですが・・・・・・庵さんの標準装備である「停滞」と「迷い」が恋愛イベントを盛り下げるんだ〜。後ろ向きじれったい。
庵攻略中に目移りしそうになったキャラ、中村半次郎を二番手に攻略。こちらは発売前にはそれほど興味がありませんでした。が、プレイしているうちに前作では脇キャラながら立派に漢道を貫いていた人斬り半次郎の姿を思い出し、存分にストーリーを楽しめました。ちなみにこの方、確信犯のたらしです。いや、オナゴ経験値が低いヒロインを手のひらでこーろこーろ転がしておりましたもの。この二人の年の差も史実どおりならば犯罪の域ですね(笑) 優しくて頼りがいがあり、イベントを盛り上げていました。しかし彼は薩摩出身の武士です。<ネタバレ>戊辰戦争を生き延びても西南戦争が待っていた〜(泣) ですが武士として漢として後悔のない生き様が描かれていましたし、倫も不幸ではなかった。というよりあのエピローグには笑かしてもろた。
そして大石鍬次郎。前作では重要ながら脇キャラであった凶悪な人斬りです。20年昔なら辻斬りとして闇夜に暗躍していそうな危険思考の持ち主で、気持ち悪い、とまではいかなくても特に関心はなかった筈。それが今回、まぁプレイしてみるかと軽い気持ちで手を出してみた・・・・・・堕ちた。
なに、コレ、やばすぎる。イベントに食いついて好感度選択肢を全部試してみるという念の入れよう。どんな態度取るのかつぶさに見てみたい、そんな猛烈な衝動に駆られました。もちろんこいつに維新後も生き延びてラブラブ夫婦生活を送る未来など言語道断です。彼の欲望の犠牲になった者たちを考えれば、ありえない結末。死亡エンドは頭の中で確定して進めているので、徒に罪を犯し続ける彼にむかっ腹を立てることもなく、ストーリーを堪能することが出来ました。
初めて深い執着を覚えた人間である倫に「理解できない」といわれ続ける変質者にニヤリ。いや理解できなくて当然でしょ。しかし、彼のイベントにおける不穏当な発言の数々では、ああ、こいつがCEROランクを上げたんだなとしみじみ納得してしまったり。「お前が寝ている間に汚してやろうかと思った」・・・・・・さすが大石君です。相手の意思は頭から無視しています。
ただ、倫があわやという事態に陥りかけた二回とも、「ちょっと待ったーっ!!」と邪魔に入った庵パパに物申す。どうしてあと一刻まってやらなかったの!! 思い出作りに協力してよ。後半のイベントの締めくくりは、変態大石くんに倫のストーカー呼ばわりされる庵パパの見事な過保護っぷりでした。ちっ。
三木三郎☆☆他のキャラのプレイ中は全く眼中に在りませんでした。が、彼のルートに入って見れば、御陵衛士編の悲劇的展開もさることながら、兄である伊東甲子太郎の死の前後から好感度が上がりっぱなしでした。彼の成長は実に頼もしかった。
富山弥兵衛☆☆三木三郎同様、登場シーンから萌えの対極にありました。が、彼のルートで発生する大石サンの卑怯な姦計を拝見するため攻略開始。…結果としてエンディングまで起伏のあるストーリーにのめりこみました。が、<ネタバレ>彼の死に際で「さぁ泣くぞ」と意気込んでいたにもかかわらず、弥兵衛さんと倫のバカップルな会話を目の前で聞かされ続けている敵さんの心情をつい慮ってしまって、泣けなかったのです。なぜだ〜、そんなこと気にせず泣くとこでしょうに。
陸奥陽之助☆☆恋愛としてはイマイチ甘さに欠けますが、人間として魅力的でした。が、途中で腹心の部下となる辰巳の存在がうっとおしかったですね。重要な恋愛イベント発生中だって言うのに、何でしゃばってるんですか、あなたは。少しは空気を読みなさい? イベント中で陽之助の理解者になろうと心を決めた倫も、「じゃ、私が支える必要はなくなりましたね」などといい始め、危うく陽之助クンの失恋エンドになるところでしたよ。
キャラクターとして
中村半次郎=大石鍬次郎>三木三郎>陸奥陽之助=富山弥兵衛>庵 ここまでは、攻略対象として存分に楽しめました。
そして鹿取菊千代>相馬肇>咲彦>辰巳 というところ。
これはあくまでワタクシ個人の偏った感想です。大石鍬次郎のルートは特に好き嫌いがはっきり分かれると思いますよ〜。